カニステル、エッグフルーツ、クダモノタマゴ
(アカテツ科) Pouteria campechiana (HBK) Baehni
カニステルはアカテツ科の常緑小低木である。
原産地は、米国フロリダ州およびキューバと言われている。世界的に見ても、大規模な生産地はなく、むしろ庭園果樹として植栽されることが多いようだ。台湾には1929年にフィリピンから導入されたと言われているが、沖縄へはいつ頃導入されたのか、はっきりしない。
カニステルには様々な系統により果実の形および大きさが異なり、細長いものから、大人の握り拳2つ分くらいある大きな心臓型のものまである。果実内には大きな種子が入っており、種子の数が多いほど果実が大きくなる傾向がある様だ。果実は、橙黄色粉質で、ゆで卵の黄身にも似た食感であることから、エッグフルーツ、クダモノタマゴ、とも呼ばれる。十分に色づいた果実を収穫し、追熟してやわらかくなってからが食べ頃である。ただし、一番美味しい時期を見極めるのが難しく(品種により違う)、果皮が割れる程度まで追熟させる、果実の先端にしわが入る程度追熟させる、などの判定法があるようだが、絶対的な基準はわからない。また熟度が浅いとヤニ臭さが残り、熟度が進みすぎると歯触りが悪くなる、と言われているが、熟度が進むほど甘みが増すようである。果肉にほとんど果汁がなく、ふかした芋を食べるがごとき食感は、独特で「果樹のくせに、食べると飲み物が欲しくなる。」と管理人は評している。
現在では、生食が最も一般的な食べ方だが、アイスクリームの原料や、果肉の橙黄色の色素が加熱しても壊れないことから、菓子類の染色など、今後幅広い利用方法が期待される。
カニステルは様々な土壌に適応するため、庭木として植栽されていることもある。沖縄では年中果実が採取されるが、一番収穫量が多いのは1月から4月にかけての様だ。