ヤエヤマアオキ、ノニ
(アカネ科) Morinda citrifolia L.

 ヤエヤマアオキは、南アジア原産の常緑低木である。沖縄県では八重山諸島に多いが、沖縄島でも見ることができる。本種は沖縄で経済栽培されているわけではなく、主に海岸付近の砂地で自生している。

 薄緑色の果実は核果が集合した集合果で、熟すと白みを帯びてくる。管理人が八重山や沖縄島の老人を中心(約50名程度)に世間話の中で「ヤエヤマアオキの果実を食べたことがありますか?」と質問したところ、未だに「食べたことがある。」と答えた方にはお会いしていない。管理人が食味試験を試みたところ、緑色で固い幼果ではタンポポの茎を囓ったときに味わった青臭さがあり、白っぽく熟し柔らかくなった果実は臭くて齧る気になれなかった。
 沖縄県ではヤエヤマアオキを主として樹皮や根皮は染料として利用し(樹皮からは黄色染料が、根皮からは赤色染料が採れるとのこと)、食用や薬用として利用した歴史は確認することができなかった。
 しかし、ハワイにおいては1977年に The University Press of Hawai から出版された「The Hawaii Garden  Tropical Shrubs」と云う書籍に、ヤエヤマアオキを染料や薬として用いたことが書かれている。
 
「The Hawaii Garden  Tropical Shrubs」から抜粋
  The noni (Morinda citrifolia), a relative from the South Pacific and Southeast Asia, was brought to Hawaii by the early Polynesian colonists, who used the bark and root as sources of dyes for tapa, and the leaves, fruits, and bark as medicinal agents.
 ノニ(Morinda citrifolia)は、南太平洋と東南アジアから移住した初期のポリネシア人よってハワイに導入されました。彼らは、ノニの樹皮や根をタパ布の染料として、また葉、果実、および樹皮を薬として使用しました。
                                      (ねこがため訳)

 ヤエヤマアオキが注目を集めたのは、数年前にアメリカの某社から発売された健康飲料の宣伝文句で「この果物は、2000年以上も前から、フレンチポリネシア地方では、健康の源としていろんな用途に利用されてきました。」と詠われたことがきっかけだと思われる。
 ノニジュースの安全性や有効性については、(独)国立健康・栄養研究所がサイト内にノニについての詳細情報のページを設け、欧州委員会(Scientific Committee on Food)の見解を引用し紹介している。
 以下にその内容を抜粋する。
 

(独)国立健康・栄養研究所のサイトより抜粋


 2002年12月に欧州委員会(Scientific Committee on Food)は、タヒチアン・ノニ・ジュース(モリンダ社(MorindaInc.))の安全性についての報告書を出しています。
 その報告書には、ノニジュースに(1) 亜急性および亜慢性毒性、遺伝毒性、アレルギー誘発性の試験において有害作用は検出できないこと、また数カ国で市販されてから数年経過しているが健康被害 の報告はほとんどないこと、有効性においても他の果実ジュース以上の健康効果はないと記載されています。
 市販されているノニジュースにはいろいろ商品がありますので、全て同じとはいえません。特に天然のものから調製するときは、同じメーカーの商品であっても、常に同じ成分組成のジュースを作成することは極めて難しいことを理解しなければなりません。従って、この報告書の内容が全てのノニジュース商品に当てはまるとはいえません。


   また、同サイトは2005年10月25日に更新され「ノニジュースが関連した海外の健康被害事例」に関する情報も掲載した。

 
ヤエヤマアオキの果実


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