リュウガン、ロンガン
(ムクロジ科)Euphoria longana Lam.

 リュウガンは南アジア原産の常緑高木である。リュウガンを説明する場合、同じムクロジ科のレイシを引き合いに出されることが多いが、ここでもそうする。リュウガンは、レイシと比べると果実は小さく、着果数は多い。またレイシほど品種改良が進んでおらず、果実が小さい割には種子が大きく、果肉は種子と果皮の間にわずかにあるのみである。果肉はレイシ同様、濁白色で果汁が多い。
 レイシよりも樹勢が強く、放任状態でもよく着果する。沖縄では経済栽培地域はないが、八重山を中心に果樹園の一部や庭木などに植えられており、7〜8月に収穫される(と云うか捨て置かれていることが多い)。
 
 リュウガンの果実は生果としても利用されるが、様々な加工品としての利用も多い。中でも乾果が多く、収穫した果実を皮つきの状態で煎り、水分を減少させて保存する。
 その他、缶詰やジュースにも利用されるらしい。
 
リュウガンの果実

 リュウガンの果実はたわわに実るため、台湾ではお盆のときに仏壇に飾る縁起物として利用されるらしい。リュウガンの果皮は固いため、長期間飾っておいても腐敗することなく、また落果もしない。ドライフラワーの様にフラワーアレンジメントなどにも利用できるだろう。ただし果肉は黴びるので生食する場合は収穫後すぐに食べること。
 たわわに実るリュウガンも未熟なうちは果実が小さく軽いため、花軸がたゆむことなく上向きに立っている。

リュウガンの幼果 

 リュウガンの名前は、中国の昔話からつけられたものである。その昔話を以下に簡単に紹介する。
 中国の伝説によれば、昔むかしのこと福建興化に悪竜が8月になるたびにやって来て害をなした。興化には桂元という名の鍛冶屋を営む屈強な若者がいた。桂元は村人を先導し、数度目の8月に悪竜退治を計画した。桂元の計画では酒で悪竜を酔わせ、村人総攻撃で倒す計画であったが悪竜は思いのほか酒に強く、結局は肉弾戦となった。悪竜の強さに苦戦した村人達であったが、桂元が負傷しながらも悪竜の両眼をくり貫き、落とし穴に悪竜を落とすことに成功したため悪竜を倒すことができた。しかし桂元は悪竜と共に穴に落ちて死亡してしまった。尊い犠牲となった桂元は、えぐり取った竜の両眼と共に埋葬された。すると墓から2本の大木が生え竜の眼に似た実をならせたので、この実を竜眼という様になった。またリュウガンの別名を桂元、桂円とも云い、リュウガンの乾果を「桂元乾(グェユンカン)」と云う。


リュウガンの果実断面 


 ※当ページに掲載しているリュウガン果実断面の写真は、管理人がタイで撮影したものである。

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