ホワイトサポテ、シロサポテ、カシミロア
(ミカン科) Casimiroa edulis Llave et Lex
 
 ホワイトサポテは、メキシコ、グアマテラ等の中央アメリカの標高1,000〜2,000mの高地帯原産とされている。
 米国には1810年頃にメキシコから輸入され、当初、カリフォルニア、フロリダで試作されていたが、その後ハワイなどで栽培されている。スリランカには1899年に導入され、また台湾では南部の潮州へ導入されたものが、昭和16年(1941)に初めて結実した。近年ではニュージーランドやオーストラリア、イスラエル、南アフリカ等でも経済栽培果樹として取り上げられつつある。
 日本への導入の歴史は明らかではないが、1960年に種子がハワイから鹿児島県の指宿植物試験場に導入され、その実生樹が標本樹として栽培維持されてきた。しかし、経済栽培を目的に導入が本格化し始めたのは1990年代になってからで、1991年より和歌山県(県農試)がカリフォルニア、フロリダ州より40品種を導入したのを皮切りに、鹿児島県(鹿大)が1993〜1995年にかけて43品種を導入した。沖縄県には、和歌山県から一部品種が導入された。

 ホワイトサポテの樹は、高さ15mまたはそれ以上に達する中高木で、葉は3〜7枚の小葉を有する羽状複葉をなし、各小葉は卵形ないし被針形で、暗緑色、光沢がある。花は総状に着生して緑色を帯びる。
 果実は径7.5〜10僉▲レンジ大の球形で、果皮は薄くて強靱、熟して黄緑色になり、果肉は淡黄色柔軟、きわめて甘く(Brix.16〜20)、少し苦みを有するが、アンズに似て優れた風味があり、食用となる。しかし種子は比較的大きく、楕円形淡黄色の種子が1〜5個/果ある。
 

ホワイトサポテの果実

 ホワイトサポテの開花時期は2〜4月で、前年発育枝の側芽および頂芽に出蕾する。収穫時期は7月〜10月、開花から成熟までは約150〜200日(積算温度約3,000℃〜4,700℃)とされているが、品種によりバラツキがある。完熟前に採取すれば2週間程度日持ちする。

 ホワイトサポテは亜熱帯性で、原産地方でも海抜900m以下では栽培困難とされている。しかし沖縄県でも1995年頃から露地着果が確認されている。また、−3℃程度の低温ではそれほど被害は受けないが、−4℃以下になると著しい被害を受けたという記録がある。
 土質は排水の良い砂質土壌を最上とするが、排水さえ良ければ粘土質でも育ち、乾燥に対する抵抗性が比較的強い。

 繁殖は、実生または接木によるが、実生は結実までに7〜8年を要し、かつ不良系を生じるため共台に優良系統を接ぎ木するのが良い。また挿し木による繁殖も可能であり、直径7〜9mm程度の穂木を用いると良い様だ。



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