臨死体験・気功・瞑想 

覚醒・至高体験の事例集

ブライアン・L・ワイス

 その日私は十時間、患者を診たあと、オフィスの安楽いすに腰かけて瞑想を始めました。ほんの数分後、すでに何も考えない深い瞑想状態に入っていた私は、頭のなかで大きな声を聞きました。それはまるでテレパシーによるトランペットのようで、私の全身をゆさぶりました。 「ただ愛せよ]とその声はひびき渡りました。私はすぐに目を覚ましました。その声は息子のジョーダンのことを言っていると、私は知っていました。
  この頃、彼は典型的な十代の反抗期にいました。私はこの日一日、まったく彼のことは考えていませんでしたが、おそらく潜在意識の中では、この息子の行動にどう対応したらよいか、取り組んでいたのかもしれません。
 それから一週間たったある朝早く、まだ暗い内に私はジョーダンを車に乗せて、学校へ送ってゆきました。なるべく彼との会話を続けようとしたのですが、その日は特に、彼は「ああ」とか「うん」とか、短い言葉で相槌を打つだけでした。ジョーダンはすごく不機嫌でした。
 私には怒るか、そのままにするか、二つの選択がありました。その時、「ただ愛せよ」という言葉を思い出して、私はそのままにしておく方を選びました。 「ジョーダン、お父さんはお前を愛しているからね」と、学校の前で彼を降ろす時に、私は言いました。
 驚いたことに、彼は「僕もお父さんを愛しているよ」と言ったのです。  その時初めて、彼が怒っていたのでも不機嫌だったのでもなく、まだ十分に目が覚めていなかったことに気がつきました。彼が怒っているというのは、私の思い込みにすぎなかったのです。
 私はそれから病院へ向かいました。およそ四十五分かかります。教会の前を通りすぎた時、太陽がちょうど、気の真上に昇ってくるところでした。庭師がのんびりと芝を刈っていました。

 突然、私はすばらしいやすらぎと喜びに満たされました。自分がとても安全で、守られていて、世界は完璧な秩序を保っていると感じました。庭師も木々も私の見るものすべてが、光り輝いていました。ほとんど向こう側がすけて見えるような感じでした。すべてのものが透明な金色を帯びていました。私はすべての人、すべてのものとつながっている自分を感じました。庭師、木々、芝生、空、木をかけ登るリス。恐怖心も心配も一切ありませんでした。未来は完全に見通せ、すべてが完璧でした。

 他のラッシュアワーの通勤客に、私はちょっと変に見えたに違いありません。私は超然とした宇宙的な愛を、彼らに対して感じていました。他のドライバーが私の車の前に割り込もうとしても、私は手を挙げてほほ笑んで、彼らを先に行かせました。なぜみんな、こんなに急いでいるのだろうかと、私は思いました。時間が静止したように感じられ、それから消えてしまったような感じになりました。私は信じられない程、忍耐強くなりました。私たちは学ぶために、愛するためにここにいる──私にはこう、はっきりとわかりました。他に大切なことは何もありません。
 院へ着くまでずっと、すべての物が透き通り輝いて見えました。超然とした思いやりとやすらぎも喜びも続いていました。忍耐強さと幸福感とすべてのものとつながっているという感覚も、そのままでした。
 その日の仕事を始めても、この状態は続きました。その朝、和しはいつになく患者に対して勘が働きました。特に、新患の二人に対しては、直感がさえていました。れに、人々の中とまわりが光っているのも、感じていました。みんな、輝いているように見えたのです。人生のすべてがつながっているということを、私は真実、体験することができました。確信をもって、この世に危険などはない、恐れることもないと、知りました。すべては一つだったのです。
 この体験はその日遅く、運営委員会に出席するまで続きました。その委員会の議題は、いかにして病院の利益をあげるかというもので、私は怒ってしまいました。私はここでも選択できることを知っていました。この会議をさぼって、すばらしい状態を持続するか、この場に留まって、自分が彼らの考え方に対してどう感じているかを述べるか──この二つの選択があったのです。ここに留まって、医者の倫理と誠実さについて意見を述べるためには、左脳の論理的な思考を必要とします。意見を述べようと左脳で考え始めたとたん、大転換が起こりました。私は「正常」な自分、つまり分析的で現実的な自分に戻りました。その後、私はあのすばらしいやすらぎの状態に戻ることはできませんでした。どんなに思い出そうとしても、呼び戻そうとしても、それはどこかへ去ってしまったのでした。
 その時以来、私はこうしたすばらしい体験を五回か六回、しています。いつもそれは向こうから勝手にやって来ました。瞑想をしていても、こうした状態は作れません。それはほとんど、神の贈り物なのです。  ゆったりした気分になって、見返りに何も望まずに愛を感じている時、この状態が非常に近くにあるのを感じることができます。

前世療法2 ― 米国精神科医が挑んだ、時を越えたいやし ( P236〜239)


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