‘今どのあたりですか? (空港に)早く着いてしまいました。離島情報でも読んでいるので、ゆるりとお越しくださいませ’
ウチを出ようとしたそのとき、待ち合わせより1時間近くも早くN嬢からメールが入る。早すぎ。張り切りすぎ・・・国際線じゃないんだから。あたしゃまだ家だわ、家。
いつも温厚で癒し系でマイペースで、喜怒哀楽をあまり(特に真ん中の2つ‘怒哀’はほとんど)人サマに見せないところが年の功(?)、オトナな女性の彼女であるが、誘ってしまったその日から、私が思う以上にこの旅行を楽しみにし、毎夜貸し出した何冊もの本を眺めながら気持ちを高ぶらせ、ついに気持ちだけ先に沖縄に飛んでしまっていたんだとか(本人曰く)。退職するその日まで、ハードワークをこなしながら、実は頭の中はゴーヤとソバと泡盛がルーレット状態だったのかもしれない。そこまで楽しみにしてくれると行く前からよかったと思うが、テンション上がりすぎて空振りしないかちょっと心配になる。
と思ったらやっぱり。空港へのバス乗換えでまさに出ようとしているバスに慌てるあまり、思いっきりコケたらしい・・・乗客が、運転手が、駅前で大勢の人が見てる前で。時間たっぷりあるのにさ。ケガなくてとりあえずよかったけれど、その時ひねったくるぶしが夜になって痛み出すのであった。と書くとなんだか私が犯罪者のようだが、私は何もしていませんで。
‘ゆるりと’、そっくりそのまま返したいところだ。
沖縄行き7回目にしてはじめて松山‐那覇線を利用する。週4本しかない上に時間が逆で使えず、これまでどうしてたかといえば広島、岡山、高松の空港までまだ真っ暗なうちからせっせと運転して行っていた。あと福岡経由。今回くらい長い日程でやっと、使ってやってもええかなという気になれる路線である。上司はいつもこれで2泊3日(那覇滞在は実質1日になってしまう)であろうが那覇行ってるけど。
そんなJTA003便はやっぱりガラガラで、そのうちオフシーズンは運休とか言い出すんじゃないかしら。運休しても経済効果がどうこういうほど影響出なさそうだが、修学旅行ではけっこう使われてるんだから、もうちょっとなんとかすりゃいいのにね。ということで14時過ぎ出発。
膝の上に一眼レフをスタンバイさせて、傷だらけ透明度悪すぎる窓ガラスにへばりついていると、乗務員が教えにきてくれる。
「あれが宝島ですよ、ハート型の」
「あんな小さいの?!」
島好きが憧れてやまないトカラ列島 |
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2時間なのにやたら長く感じるのは映画もゲームもできないからに違いない。これさえあれば南米行くのだって苦にならなくなった私、改めて、長距離ほどエンタメの充実度でエアラインを選ぼうと思ってしまったりする。
那覇には10分遅れて到着。曇で、N嬢にさっそく初沖縄、感動の海の色を堪能!というわけにはいかず。乗り継ぎ30分しかなくなって、飛行機からバス移動、再度チェックインとけっこう忙しい。
「(那覇空港)こんなに大きいと思わなかったぁ〜!」
と2Fのショップをさっそく見て回りたそうだが、そんな時間はなくスルスルと。それより、帰りはひとりでここで乗り継いでもらわなきゃいけないのよ。
「1Fに着くから、いったん3FにあがってJTAでチェックインしなおして、出発は2Fからだから。帰りは1時間半あるからね」
私のテキトーな説明を、歩きながらちゃんとメモってる彼女にちょっとびっくり。
「うわ、メモってる(笑)」
通訳みたいに口頭で言われたことは即座にメモって着実にこなす、旅に出ても仕事のできるオンナは違う(?!)
「大丈夫だろうけど書いといた方がいいかな〜と思って。3Fでチェックインして2Fに降りるんだよね」
復唱だって欠かさない。
16:45発石垣行きもまたガラガラ。下は厚い雲で宮古諸島は全く見えず、眠いしお腹空いたしで、N嬢とは逆行してあまり盛り上がらない私。1時間飛んで18時前、薄暗くなりかけた石垣に1年ぶりに降りたった。
“石垣島地方の天候は曇、気温は20℃との報告です”
タラップを降りながらさっそく突風に吹かれて
おかぽん 「寒くない?!?」
N嬢 「さむ〜〜い」
いかん、こんなの沖縄じゃない。1月の本島でももっと暖かかったぞ。こんなはずじゃない。明日からもこうだと、泳ぐなんてとんでもないじゃないか、同じ上着を1週間着続けないといけないじゃないかと文句言われそう。ただし、私は服装アドバイスをしただけで、悪いことは何もしてなくってよ!
タクシーで宿まで直行。
おかぽん 「ずっとこんな天気なんですか?」
おじさん 「そうだね、最近寒いよ。黄砂が飛んでるって」
へえ。時期はずれの黄砂ってこんな島にまで飛んできてるんだ。とか話してるうちに明日の宿をまだ予約してなかったことを急に思い出し、車内から黒島の「はとみ」に電話しておく。
おじさん 「どこにかけた?」
おかぽん 「はとみって知ってます?」
おじさん 「いやー、知らんなあ。最近できたところ?」
おかぽん 「そうみたいですよ。食事がめちゃくちゃ美味しいんですって。黒島の宿でどこおすすめありますか?」
おじさん 「僕はみやき荘しか泊まったことないけどね。あそこは○◇※□×△宿さぁ〜」
運ちゃんは‘ものすごくいい宿’(予想)というのを何やら方言で言い、N嬢は突っ込みこそしなかったが全く理解できてなかったに違いない。
おじさん 「でもそのはとみ?新しくできたところもいいんじゃぁない?」
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空港からタクシーで10分
810円
3年半ぶりに戻ってきました楽天屋
てか、石垣には
これまで1泊しかしたことなくて
ここしか知らんのです |
全部屋サイト(上記リンク)から覗けますが
実際の105号室は非常に暗うございました
天井からぶら下がる裸電球と
壊れてつかない壁のライトが
テンションをさらに下げます |
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以前泊まった洋室の103号室とはあまりに違う雰囲気に、おかぽんまたもや
(あ〜・・・・こりゃいかん。)
部屋によって当たり外れあるかも。印象もまるで違う。「暗いねぇ」とだけ言って、すでに部屋の中にいた蚊と格闘をはじめるN嬢だが、え〜〜、1泊目からこんなとこぉ?!と内心絶句し、この先の旅に早くも不安をつのらせていたのか、はたまた1泊3000円ならこんな程度かな、まぁしょうがないよなあ、なんてひとりで納得していたのかは私の知るところではない。
最近できたらしい赤瓦の別館 本館利用者も上がれる共用スペース↓
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すぐ隣にできた別館は普通のこちらの民家。入ってすぐの共用スペースには、場違いなほどの大きなスピーカーからオーナー自ら作成したらしいヒーリング系ミュージックが流され、20万はするだろうマッサージチェア、アーバンリラックスが置いてある。円卓にはクレヨン類と大きな書き込みノート。居心地いいのかそうでもないのか、ちょっと不思議な空間が作られているが、まだここでマッサージしてくつろぐわけにはいかない。
八重山1stナイトは念願の石垣牛焼肉なのである! なかでもグルメで沖縄ツウな人たちがこぞって絶賛する、本土でも名高い名店「やまもと」。1w前に電話したところ難なく取れたが、7時半にと言えば
「その時間だとなくなるお肉が出てきますので、できるだけ早く来ていただいたほうが・・・」
「ん〜、じゃ7時でお願いします。それ以上早くは無理です」
まだ6時頃というのに電話の向こうでは威勢のいい声が飛び交い、肉を焼く音がジュージューで忙しさと繁盛ぶりが目に見えるほどだったんだから、期待しないわけがない。
とその前に。例のコケてひねったくるぶしが痛いとN嬢、オーナーに教えてもらったすぐ近くの薬局で湿布とネットを買っておく。黒島に渡るとまず買えないだろうしね。
大川から、あやぱにモールから充分歩いて行ける距離だがちょっと寂しいところにある店、ちょっとわかりにくくて、ちょうど居酒屋の前に立ってたマイクロミニスカートの姉ちゃん(店員ではないがスナックよびこみの姉ちゃんに間違われても・・・)に聞くと、彼女はいきなり携帯で誰かに電話をはじめた。
「焼肉やまもとってこの近くにある?・・・・うん、うん・・・ここまっすぐ? どのくらい? ふーん」
聞いておきながら「誰と話してんのやろ?」「TV電話?!」とヒソヒソ突っ込む我々。名店のはずなのに、意外にこちらの人には知名度高くないのだうか。
姉ちゃん 「この道まっすぐで合ってます、2〜300m行けば」
おかぽん・N嬢 「ありがとうございましたぁ!」
予想よりはるかに地味な店構え、だが
換気扇からは道路に向かってモウモウと煙が吐き出されており
扉を開ければそこは一面白煙の世界だった
カウンターと座敷、テーブル席になんの仕切りもなく
そう広くない店内
ドア開ければお客さんの全視線が集中ですわ |
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とにかくすごい煙。喘息もちにはおすすめできない感じだが、私はこういう焼肉屋けっこう好き。髪の毛だけならまだしも服やバッグにまでしっかりニオイが染み込むのがちょっとあれだけど。まぁそんなことより腹減ってるのだ。さっさと注文してさっさと飲む!
「Nさんの初沖縄を祝して(?)カンパ〜イ!」
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ほどなくして炭の入ったレトロな七輪がスタンバイさると
空腹のあまり火力の調節も忘れて
肉に野菜、乗せまくり焼きまくり
肉からしたたる脂で時折ファイヤー!!!
キャベツとか、燃えてるし・・・(苦笑) |
◆ DINNER ◆
上ロース ★★★★ バラ ★★★
野菜、キムチ、生ビール
シメはピビンバと迷って(量多そうだったから・・)酒茶漬け ★★★
2人で5800円 |
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他のお肉や冷麺なんかも気になりながら
これでしっかり腹11分目
「ごちそうさまでした!」 |
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我々が食べ始めたのは遅い方で、超満員だった店内も8時にはお客さん半分。美味しかったが、正直、たまらなく美味いってほどじゃない。誰もが賞賛し、全国に名を轟かせるほどの名店なのかなぁ、と少々腑に落ちない感じも抱きながら、いや、最強火力で焦げるほどに焼きすぎていたアタシたちがいけなかったのかもしれない、あとで気づいたこの店の売りらしき‘焼きしゃぶ’を食べなかったのがいけなかったのかもしれない、実は違いがわからないオンナなのかもしれない、と夜になってますます風が強くなった寒い石垣の街を歩きながら批評会。いやいや、期待しすぎもいけないということであり、普段からいいもの食べ過ぎているということだろう(・・・・なーんて言ってみたいもんだ)。
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あやぱにモール at 8:30PM
人っ子1人いません
奇妙なかき氷の看板だけが
光っていました
クロレラにウコン入りぜんざい
あえて食べようとは誰も・・・?
余計に具合悪くなるかと |
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那覇や宮古はもっと遅くまで街歩き(土産物屋めぐり)楽しめるのに、なぜか石垣はそうじゃないみたい。この時間でこの閑散ぶりといえばNZの田舎には負けるかもしれないが、N嬢の実家あたりとはいい勝負だ。
‘別館’に戻って例のアーバンリラックスを体験するも、くすぐったくてぎゃーぎゃー。でもN嬢が気に入って揉まれている間に宿帳をめくり、気になる書き込みを発見。
“石垣牛は肉を持ち込みすると半額くらいで食べられます”
詳しい店の名などは書かれていないが、そういう方法もあるらしい。そのうち女の子が1人やってきた。長いひとり旅も石垣も初めてで、今朝那覇から船で来たという。これまたあとで気づいたが、彼女は1週間後に私が乗ろうとしている「飛龍」に乗ってきたのである。気づいていればいろいろ聞き出したろうが、とにかく揺れたと言っていた。すごい風だもんねぇ。今月、シケで欠航したこともあった飛龍、来週はちゃんと台湾まで行ってくれるのかしら。
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